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カフェマグノリアへようこそ!

日記・仕事・回想・コラム・レビュー・レポート・小説&詩篇集/金沢のもくれん院長の気儘ブログ 【HALE OLA HOKULANI E KOMO MAI】
2019年11月 ≪  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 ≫ 2020年01月
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さざなみ

かぜをひかないようにね

ひいったって死にはしないよ  といいたいけど  わかったよとだけ

こんどはいつになる   クルマのドア越しにあなた

来月またくるよ   片手をあげた僕に   あなたはほほえむ



それは湖面にひろがるさざなみ   

ときおり僕の胸に寄せてくる 

かけがえのないときのかけがえのないもの   

この穏やかなさざなみを   

僕はずっと眺めていたい   



冬の風が頬に少し痛い

寒がりなあなただから外は辛いはず

見送りはもういいから   ぜったいかぜひいちゃだめだからな 

子供のようにうなずくあなた    またひとつ背が丸くなってる

僕はウインドウを閉め   そしてクラクションひとつ

バックミラーに映るあなた    いつまでも手を振っている 

そしてどんどん小さくなってゆく

かけがえのないときのかけがえのないもの   

この穏やかなさざなみを   

僕はずっと感じていたい 






暖炉

バーバリーのひざ掛け

黒革のロッキングチェアー

背もたれを軽く揺すってみるけど

ほほえむあなたはあらわれない

ページをめくるあなたはいない


木枯らしが窓をたたいても

暖炉の火がこころなしか揺らめくだけ


ながいながい旅に出たあなた

私との旅を途中に別の道へと行ってしまった

勝手なひと


窓辺のポインセチア

ガラスの向こうに にじむ面影

さがしてる 


いつしか木枯らしは雪になり

しんしんと積もり始める

もの静かなあなたのしわざね

雪踏む足音 聞こえてくるわ

お気に入りに腰かけて

旅のお話聞かせてほしい

あなたの温もり感じてたいから

今夜は暖炉に薪をくべます

老木

夜半ずっと降り続いていた雪もいつしか止んだ

朝の光にまぶしいほどに輝やいて

窓越しで眺める僕を照らしてる

若い時 光はいつも平等に照らしてくれた

老いた今も

変わらず光は目の前にやってくる

今までの僕は老木

雪の重さに耐えられないんだ と 

弱音を吐くことしかできない老木だった

でも 今一度考えてみたのさ

老いたからと言って 光に向かって進めないわけでないし

一歩一歩でいいじゃないか  そう思えるならこんな気が楽なことはない

ましてや 光の先を求める権利は誰からも奪われることはない

さあ 幹を軋ませ、枝をたわませ踏み出そう

眺めてるだけでは何ひとつはじまらない

これから始まる今日という日が

僕にとってかけがえのない一日になるように

さあ ブーツの紐を固く結んで 決して遅くはない

光の先にあるものを知るがため

また一歩踏み出すぞ!


どうすることもできない

愛のないこころ

人はそう言う

でも、仕方がないのです

こころがないのが好きでこころがないわけではないのです

動物や人を平気で殺す奴もそうなんだろうな



信心深いね

ひとはそう言う

でも、信心深いからって、こころがあるわけではないのです

ないからあるようにって祈っているだけ

自分ではどうすることもできないのだから

イエスのようになれないのになりたいと願う牧師も同じなんだろうな



つらいね

いや、ほんとうはつらいかもつらくないかもよくわからない

でも、どうすることもできないんだ

傘はいらない

土砂降りに   

泥をはねていった奴らのことも

とっくに忘れてしまったよ  

気にする余裕なんてなかったさ

  
俺は必死で歩いてきたんだ   

轍も水溜りも気にならない   

つーか むしろ好んで歩いたよ

今もまだ小雨は続いている   

けど もう傘はいらないね

仕方ないじゃん   

汗だくの背中と

泥だらけの足が好きになっちまったんよ

ほらほら お天道さまが雲間からのぞいてる

さあ また歩き出そうか 

明日の青空を求めて