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福光町を歩く その1

南砺市の福光を散策した。金大のキャンパスから山越えして富山に入って、一番初めの街らしい街が福光。昭和の面影を今に残す魅力的な街だ。もし自分が映画の監督やるならこんな街を舞台にして映画を撮りたい。

街の中心にある福光公園と隣接する宇佐八幡神社。境内の杉の大木が歴史を物語る。八幡神は応神天皇で全国的にも数も多い。宇佐とあるので本宮は大分なのかもしれない。



家族の健康を願って石に手を置いて念じる。もうじき「ジィジ」と呼ばれる身分になる予定だが、何はともあれ無事に産まれ、母子ともに健康であってくれれば有難い。





画家、棟方志功が暮らしていた住居がぽつねんとあった。福光に疎開していた時の棲家だ。







公園にはⅮ51。なぜここに展示、保存されているのかはわからない。珍しいので撮っておこう。



こちらは「春乃色食堂」。かつては黄色だか緑だかの鮮やかな春色だったのだろう。レトロ感がたまらない。外観を眺めながら撮影位置を思案してたら、はやくも一組のカップルがなかに入っていった。相当人気のようだ。

本町通りから一本路地に入ると、そこは「新町あさがお通り」。この通りから一歩も出ないで暮らせそうなほどありとあらあゆる商店が軒を連ねている。普通の田舎町ならシャッター通りになっていてもおかしくない通りなのにちゃんとお店を開いている。それも無理してるわけでなく、細々ながらも商売しているのだ。すごいとしか言いようがない。









偉い人も多く排出させている。





小矢部川のほとりを歩く。目に飛び込んできたのが国登録有形文化財指定の「松風楼」。創業110年の老舗料理旅館だ。雰囲気が昭和の初期を彷彿とさせてどこか懐かしい。灯りが灯るとレトロな雰囲気がさらにも増してタイムスリップしたような錯覚に陥る。

路地に迷い込み観音町に入った。大人の集う街だ。どこの町でも昼間訪れる夜の街はどこかうら錆びれた感があるが、ここは半端ない。でも、それが何とも言えない情緒を生んでいる。夜に出かけてみたいと素直に思った。明治から大正に至るころは富山でも有数の歓楽街だったというが、分かる気がする。かつてのような不夜城たる勢いはないだろうが、今でも恋のひとつやふたつは落ちていそうな気にさせる。そんな何かがある。もし、自分が映画の脚本やるなら、この町の小さなスナックのママなんぞを登場させて恋に悩む主人公と絡ませるのだが。多少生活に疲れてて年増の妙に色気があって世話焼きなママあたりをね。



亡き父が若かりし頃、お世話になったお店が本町通りに今でも現存している。看板も昔のままだ。父が福光に営業に出かけていたときのこと。手土産の吸坂飴を車に積んでお得意様を廻っていたのだが、夏の暑さでドロドロに溶けていまい途方に暮れたという。父が生前、私に語った若い頃の失敗談である。また思い出して胸が苦しくなった。



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